扁桃腺は一般的に「口蓋扁桃」と呼ばれる組織を指し、喉の奥にある免疫系の重要な部分です。この組織は外部からの病原体に対する防御機能を担っていますが、体調不良や疲労などで免疫力が低下すると感染を起こすことがあります。急性扁桃炎の主な症状には、発熱、のどの痛み、全身のだるさ、首のリンパ節の腫れなどがあります。重症化すると、周囲の組織にまで炎症が広がり、入院による点滴治療が必要になる場合もあります。診断には、喉の視診に加えて、必要に応じて内視鏡検査や血液検査、病原体の特定のための検査を行います。治療法は原因によって異なり、細菌性の場合は抗生物質、ウイルス性の場合は対症療法が中心となります。頻回に扁桃炎を繰り返す患者さんは、全身麻酔下に手術(口蓋扁桃摘出術)を要することがあります。